半年間耳垢をためて耳掃除サロンボニータ・ボニートに行ってみた

体験・取材・調査
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意図してためていたわけではない。ブログのネタにしたかったわけでもない。怖くなったのだ。耳垢とどう付き合っていけばいいのか。

耳垢との付き合いは習慣でしかなかった。数日に一度、風呂上がりに綿棒で耳掃除をする。その繰り返し。物心ついた頃から身についた習慣だ。

その習慣は崩れた。理由はネットやTVメディアの情報が原因だ。「耳掃除はしなくていい」「綿棒で耳掃除はしてはいけない」「耳垢は掃除をしなくても勝手に外にでる」

最初は気にもとめなかった。何度も繰り返される情報の洪水に、自分と耳垢との付き合い方に、間違いがあるのではないか疑問におもいだした。

若干だが耳が聞こえづらい時がある。人の話を聞いているときに「えっ」と聞き返すことがある。もしかしたら耳の病気なのでは。

習慣の耳掃除が原因なのではないかと疑った。これ以上耳が遠くなることを恐れ、耳掃除をすることをやめてしまった。

耳垢掃除をやめてから約半年。特に痒みがでることもなく、聞こえづらくなることもない。

半年が過ぎて気になったことがある。「半年分の耳垢はどこに行ってしまったのか」メディアが言うには「耳垢は勝手に外に出る」それが正しいのであれば、僕の耳の中にあった耳垢は一致団結して、「せーの!」と耳からダイブしているはず。本当に耳垢を掃除しなくてもよいのか。いろいろな疑問がわいてくる。

「行方のわからない耳垢を探したい」生き別れの兄弟を探すような思いで、自分の耳垢がどこへいったのか知りたい。そして、メディアがいう情報が正しいのか。耳掃除の真実をしりたい。

昔見た動画を思い出した。下手なユーチューバーよりよっぽど再生回数を稼いでいる耳掃除動画だ。完全に耳を塞いでいる耳垢を、器用に取り出していく動画。その動画を公開しているのは耳掃除専門店。

ネットで検索してみると数店舗の見つかった。その中から、すぐに予約できて、男性オッケー、料金が安い(初回割引あり)、東京にある耳掃除サロンボニータ・ボニートさんを選び、勇気を出して耳垢探しのたびに出かけることにした。

耳垢たまりすぎて強制耳鼻科送り?

恵比寿駅から約5分。マンションの一室にお店はある。インターフォンを押す。「〇〇時に予約しました〇〇です」やや緊張していた僕の声は震えていた。

すぐに店員さんが出てきて、マンションの二階の部屋を案内される。一階と二階にお店がある。

部屋に案内され、初回の注意事項の案内と、個人情報の記入をする。よく見ると「場合によっては病院を案内することがあります」と注意書きが。

「耳垢がたまりすぎで、強制病院送りにされるかもしれない」そんな考えが頭をよぎった。

リクライニングチェアに案内され座ると、「緊張している?」と、笑顔の素敵な癒し系マダム店員が声をかけてくれた。強制病院行きのことを考え緊張感が上がっていたのは間違いない。マダムの優しい声かけは緊張をやわらげた。

心の何処かでは、このあと癒し系マダム店員から真剣な眼差しで「病院行こっか」と、言われるのではないかと疑った。

半年耳垢ためたのに・・・耳掃除動画のらないってよ

生まれて初めて見る自分の鼓膜は、なんだか蚕の繭みたいだった。

ボニータ・ボニートでは眼の前にモニターがあり、耳掃除をリアルタイムで見ることができる。

ひんやりしたスコープが耳の中に入ってきてまず見えたのは、耳垢の壁ではなく、いきなり鼓膜だった。

なんども耳掃除動画を見ていたので、最初に巨大な耳垢がでてくると思ったら、いきなり鼓膜で拍子抜けした。

癒し系マダム店員さんに「半年間掃除していません」と正直に答えたところ、「それはきたいできるね」と言ってくれていた。

僕は聞いた。「この耳はyoutubeにのせてもらえますかね」癒し系マダム店員さんは「こんなレベルじゃ載せられないよ!youtubeにのせてるような人はレア中のレア」

僕の耳は比較的きれいな方。youtubeに乗るような人は、本当に一握りの超、超、超レアな、超特大耳垢を持っている人。その本人の許可をもらって動画を投稿している。

安心もしたが、ちょっと残念でもあった。心の何処かで自分の耳の中が配信されることを期待していた。動画タイトルまで考えていた

「最凶耳垢発見!天岩戸クラスの耳垢をとったら世界が光を取り戻した」

ボニータ・ボニート耳掃除体験と耳の疑問

両耳の耳垢をまず確認したら、まず耳つぼマッサージをしてくれる。そのツボに対応した体の部位が悪いと、耳のツボが痛くなる。幸い僕は痛くなるようなことはなかった。

マッサージがおわると耳掃除がはじまる。耳掃除は細めの綿棒とスコープを使いながら行われる。

比較的耳はきれいだが、一つ気になることがあった。「鼓膜の周りが赤く充血しているように見えるのはなんでですか?」

店員さんは掃除をしながら答えてくれる「アレルギーや、花粉症じゃないですか?」

「あ、花粉症持ちです」症状は軽い花粉症を持っている。

「じゃ、花粉症が原因の可能性が高いですね」花粉症やアレルギーの人は、耳にも症状が出ることがあるようで、ひどい人になると耳の奥が痒くなったりするらしい。

耳掃除をしながらでも会話をすることは可能なので、せっかくだから耳掃除の疑問をぶつけてみた。

「耳掃除はしてもよいのですか?」

「耳掃除はしても大丈夫だけど、奥の方はやらないほうがいいですよ」

耳掃除はしなくても自然に出てくるのは間違いないけど、手前までしかでてこない。その汚れた手前の部分たけとれば良いそうだ。奥の方を掃除しようとすると、耳垢を押し込んだり、耳の奥を傷つけてしまうことがある。

基本綿棒を利用で問題ない。根本の硬いしなりのない耳掃除器具はやめたほうがいいと教えてれた。

「綿棒のサイズは細いほうがいいのか」

「市販されているもので大丈夫ですよ。人によっては耳の穴が細い人がいるので、その場合は赤ちゃん用の綿棒を利用することをおすすめします」

「耳垢を取ると聴力あがるのか」

「ある有名な音楽家の人が来て、その人は毎日聴力を測っている人だったんですけど、ボニータ・ボニートで耳垢掃除をしたら聴力が上がったといってましたよ」

僕も耳掃除終了後、耳の聞こえが良くなった気がする。

「自分で耳垢掃除をしたとしたら、耳掃除サロンにはいついけばいいのか」

「自分での耳掃除がそうじだとしたら、耳掃除サロンでの掃除は大掃除。また来てくれるなら3〜4ヶ月ごとに来ることをおすすめしています」

「外国の人でも対応できるのですか」

「ある外国の人が耳が聴こえないとうちにきて、耳垢をとったら聴力が回復して、それから数珠つなぎで外国の人が来るようになりましたよ。言葉の壁はポケトークで乗り越えています」

「耳が悪くなって、病院に行かないで、まず耳掃除サロンに来る人が多い」

病院に行くのはこわいから、まず耳掃除サロンで見てもらおうと来る人も多いらしい。

耳掃除中、ものすごい咳をしたい気分になった。これは耳掃除が原因なのか聞いてみた。

「耳掃除をしているときに、迷走神経を刺激して、体の悪いものを出そうとする働きがでることがある」

自分で耳掃除しても咳が出ることがあるが、これが体の悪いものを出そうとしている働きだそうだ。

きれいになったのは耳だけではない

いろいろな質問をしているうちに、両耳の耳掃除は終わった。

最後に耳や首周りのマッサージをしてくれる。これが気持ちよくて何をされたかよく覚えていない。半熟睡状態が続きいつのまにか至福の時間は終わっていた。

リクライニングチェアから立ち上がると、心なしか癒し系マダム店員の声がよく通るようになった気がする。いや確かによく聞こえるようになっている。耳がスッキリしたのはもちろんだが、自分が疑問に思っていたことがスッキリした。

やはり疑問に思ったことはプロに任せるのが一番いい。

耳掃除サロンボニータ・ボニートは、耳だけではなく、自分が疑問に思った耳掃除について答えてくれて、心もスッキリきれいにしてくれる、最高の癒やしおすすめスポットだった。

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