ダイレクトコミュニケーション社会人基礎講座に行ったら社長が震えだした

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苦手なことにあえて挑戦する人間だ。

苦手という理由で避けていると、自分の可能性を狭めてしまう。苦手という名の大きな壁を超えると、どんな世界があるのか。壁を越えようとすることによってどんな人間になるのか。

絶対登れないと言われている山に挑戦する登山家のように、あえて苦手なことに挑戦をしていく。

ダイレクトコミュニケーション社会人基礎コースの門を叩いたのも、「人前に立つことが苦手」からはじまっている。

もともとはダイレクトコミュニケーションの心理学コースを受講していた。認知行動療法に興味を持ち、格安の料金で実践的な心理学を教えてくれるとあり、心理学コースを受けることにした。

心理学コースと一緒に、社会人基礎講座も併設されている。人前に立って話すためのスキルを磨いていく講座だ。

心理学コースを受けている時思った。「自分にとって必要なのは心理学ではない。苦手な人前に立つことを克服する社会人基礎講座だ!」心理学コースを一区切りつけて、社会人基礎講座を受講することにした。

僕の人前に立った時の症状はこうだ。

極度の緊張。

視線が落ち着かなくなり、どこを見てよいかわからなくなる。

姿勢が悪くなり、バランス悪く立つ。

頭が真っ白になり、何を話して良いかわからなくなる。

あえて苦手なことに挑戦し、人前に立つことを克服した時、どんな人間になっているか。僕はドキドキしながら第一回目の講座を迎えた。

社会人基礎講座は、ダイレクトコミュニケーションの社長川島さんが講師を担当している。もと引きこもりにもかかわらず、心理学や、コミュニケーション講座を教える異色の経歴の持ち主。

集まった人数は約30人ぐらい。併設されている講座を受講していた人や、人前に立つことが苦手な人、プレゼンが苦手な人、様々な理由、幅広い年齢層の人が学びに来ている。

講座の流れは、講師の挨拶からはじまる。次に挙手制で一人、30人の受講生の前で、自由に話したいことを話す。

数人のグループになり、前回の講座の復習。その後、グループの中で、一人づつ順番にテーマを決め、グループのみんなの前で話していく。

講師川島さんのその日のテーマに沿った講義。

またグループになり、習ったことを活かして、グループの中で一人づつ順番で話していく。

大きく2つのグループにわかれて、チームで合同でプレゼンをする。

講師川島さんの挨拶は、ちょっとした小話とセットになっている。僕は講師の挨拶を楽しみにしていた。約30人の前で立ち話す講師の姿が、ダイレクトコミュニケーション社会人基礎講座で自分が学んだ結果になる。未来の自分のモデルになると考えているからだ。

講師は当たり障りない挨拶をした後、ちょっとした小話を始めた。講師の話は2〜3分ぐらいだったと思う。

話した内容はよく覚えていない。電車であった女性のニオイが変だったという話だったと思う。特に記憶に残る話でなかったから、覚えていないのかもしれない。

話の良い、悪い、どうでものよい。問題は講師の話の内容ではない。

話している声は震え、声を聞いただけで緊張しているのがわかった。

視線が一定ではなく、左右にどんどん動いていた。

講師は話している間、ずっと姿勢がわるく覇気がなかった。

常にどちらかに体重がよっていて、左右にふらふらしている。

「えーっ」が多く、何を話すのかうまくまとまっていない様子だった。

講師の話を聞いた受講生は静まり返っていた。

僕はある重大なことに気づいた。

「そのまんま、自分と同じ症状じゃん」

講師の話の後に挙手制で、みんなの前で自由に話したい人を選ぶ。社会人基礎講座の最終目標は、自分から挙手して、みんなの前で自由に話せるようになることだ。この挙手して話してくれた人が、講師より圧倒的にうまく面白かった。

人前で話すことが苦手な自分が、人前で話すことが苦手な講師から指導を受ける。

これは、狩りをしたことない人から狩りを習って、一緒に狩りに行ったら、逆に獲物に喰われてしまうようなものではないのか。(フォローとなるが2回目の講座の時の小話はよかった)

チームで合同でプレゼンをする時間があるが、プレゼンが終わるたびに講師の指導がはいる。

僕は思った。「あなたに指導されても・・・」

2回目の講座の時、講師のあいさつ件小話の後、まっさきに手をあげて、受講生全員の前で一人話すことを選んだ。より苦手なことにあえて飛び込むためだ。

意外と緊張せず堂々と話すことができた。むしろ、講師川島さんよりうまかったのではないかぐらいに思った。

人前に立つことが得意ではない講師に、人前に立って話すことを学ぶことは意味がないと思えるかもしれない。でも、そうではない。

この講座では、人前で話す機会がたくさんある。なんども人前で話すことを繰り返していけば、自然と人前で立つこともなれてくるもだ。数をこなせばどんどん上手くなる。数をこなすことは力。

講師の授業を受けた後、すぐに実践的に練習することになるので、教わったことが身になりやすいのもポイント。習ったことをすぐに活かし再現性がある。

一番のポイントは、講師が積極的に受講生をお茶に誘ったり、進んでイベントを開催したりと、受講生同士のコミュニケーションを取れる場を積極的に作っていることだ。

この事によって、人前に立つことが苦手な講師の下でも、受講生同士自分からうまくなるよう努力し、積極的に自分たちで集まり練習したりするようになる。

講師は、人前に立つ能力はあまり高くないかもしれない。でも、人を動かす能力が高いのだ。

個人として狩りの能力が低くても、うまく人を動かす能力があれば、自分の力がなくても、みんなで大きな敵を倒すことができる。

人を動かす力がある人が、人の上に立てば、人を動かす力の高い人の下では、どんどん自分で経験をつもうとし、より個人の能力が高くなっていく。

講師より人前に立ち話すことがうまい人が続出するのはおかしな話ではない。

ダイレクトコミュニケーションはの社長は、頼りなく弱々しい人に見えるが、その内面は強く、軍師のように人を動かす力がある人だ。

ダイレクトコミュニケーション社会人講座は、教えてもらうのではなく、自分で率先して学びたくなるような講座だ。

それは、講師川島社長の力が大きいと思う。

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