【体験】成田山新勝寺断食修行!100キロの人間が1週間水だけで過ごす

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新勝寺の井戸水を浴びると、凍えそうになりそうな真冬の出来事だった。

友人と二人、千葉県の成田山新勝寺で、1週間水だけで断食修行をしたことがある。

当時の僕の体重は、57キロ。身長172センチ。

一緒に行った友人は、ピッタリ100キロ。身長は175センチ。言い方を変えると、体重0.1トン。

勝負の世界では、数字が大きいか低いかで勝ち負けがきまる。体重に関しては例外だ。多すぎても、少なすぎても、勝ちにはならない。

断食道場に行った理由は、0.1トンの友人はダイエット。平均体重より痩せ気味の僕は、精神修行のためだ。

ダイエットを理由に断食修行する友人は「10キロ痩せれれば理想。最低でも0.1トンと呼ばれないようにはなりたい」と言っていた。

100キロの人が1キロ痩せるぐらい、僕からすると簡単に思える。

小学校の時、逆上がりができず居残りで苦しそうに練習していたのは、太っている人ばかりだった。僕にとっては逆上がりは簡単だった。痩せている人には簡単に見えても、当人からすると全くそんなことはないのだろう。ダイエットも同じようなものかもしれない。

体重の増減でもしかしたら、見ている世界、感じる世界、全く別の世界になるのかもしれない。

僕は痩せることを目的としてはいなかったが、断食することで2キロ痩せると予想していた。

家から千葉県成田にある成田山新勝寺への道のりは、これから起こる修行生活、断食でどれだけ痩せられるかの話をして、二人でワクワクしていた。

当時、成田山新勝寺の断食の料金は、丸々1週間で3000円と激安。料金の安さが、成田山新勝寺の断食道場を選ぶきっかけでもあった。

健康診断を断食する前に、指定の病院で受ける必要があった。こちらも500円と超激安。病院のお医者さんが「500円じゃ、やってられないよ」と言っていたのをよく覚えている。

急に断食をすると体調を崩す原因になるため、少しづつ食事を減らしてくるように言われていた。友人と僕は、全く気にせず全力で当日まで食事をとった。

なおかつ、最後の晩餐という名目で、断食道場のある新勝寺の境内の目の前で、豪勢に食事をしてしまった。(これから断食する人は真似しないように)

効果が出るのは断食4日目以降!?断食3日間は苦しみ

断食道場は新勝寺の境内の片隅にある。初詣の時期は人であふれるが、2月の寒い時期は閑散としている。

木造造りの断食道場は、歴史の教科書に出てきそうな古びた造り。歴史あるだけに、歴史上の人物が多数断食している。

管理人さんに説明を受け、道場のふすまを開ける。畳二十畳近い部屋からは、かすかだが、嗅いだことのない死の匂いが。もうすでに断食している二人がいた。

顔色が真っ青で、全身が痩せこけた二人。布団から体半分だけ起こし、軽く挨拶をすると、すぐに布団の中に帰ってゆく。

人見知り、人間嫌い、そういう理由ではない。無駄な体力を使いたくなかったのだろう。断食期間を聞いたら「2週間目に入ったところです」と答えた。まるまる断食2週間するという話は衝撃的だった。(現在は1週間まで)

二人が断食2週間する前に一人断食をしていた人がいたが、その人は断食2週間目に救急車に運ばれたそうだ。

一度道場を出た。寺の境内は自由に散策できまする。境内から外に出ることは禁止されている。大きなお寺なので、散歩場所にも困らない。

口を開いたぼくは「帰ろうか」と提案。友人も同じことを考えていた。先行して断食していた二人の印象が強い「動くミイラのようになりたくない」というのが理由だ。

二人で相談。せっかく来たのだから、辛くなったら帰ろうと約束を交わした。

道場には、携帯電話、PC、不要な私物の持ち込みが禁止されている。断食中は暇との戦い。朝の5時に起床し、朝のお勤めに参加する。残りは自由時間。消灯は22時。

一日目、二日目と、健康状態に変化はほとんどない。お腹は多少はなるが、空腹感はそれほどない。

時間はいくらでもあったので、できることは全てやってみた。座禅体験、境内の図書館で読書、写経、井戸水を浴びたりと、断食という修行にきたはずなのに、わりと楽しい生活をすごしていた。

突然の体調変化は、三日目に起きまた。激しい頭痛、めまい、倦怠感、強烈な空腹感。一度に襲ってくる。

二日目までは、何事もなかった。それが、嘘のようだ。友人もほぼ同じ症状。

三日目は布団の中でひたすら過ごした。もし、ふすまを開ける新規の断食者がいたら、動くミイラのような僕らを見て、帰る検討をはじめたかもしれない。

三日目の夜。しっかり熟睡したはずだった。

ガサガサと布団がこすれる気配を感じる。何事かと起き上がる。友人の布団がみるみる膨れ上がり、その布団を勢いよくめくり上げると、大きな、大きな、友人と同じサイズのハンバーグが。断食中の僕は、ハンバーグに食らいつく。完食し「ごちそうさま」と口にすると、目を覚ましていました。もちろん夢の話だ。

空腹が限界を越し、友人がリアルなハンバーグに変化する夢をみたのだ。漫画やアニメで似た話を聞いたことはあるが、自分が体験するとは思わなかった。
「食べてごめんね、味は美味しかったよ」友人に心のそこから謝罪した。

四日目をすぎると、空腹感消失。頭痛、めまい、倦怠感、全て消える。むしろ、断食する前より心は明瞭。すがすがしい気分だ。

宿便と呼ばれるものがではじめたのもこの頃。断食四日目にして、デトックス効果が出始めたのかもしれない。心なしか、肌が美肌になってきたきもする。

良い変化は多かったが体力だけはなくなり、1センチの段差を上がるのにも一苦労した。

意外な副産物は、花粉症が治ったことだ。断食前も花粉症だったが、断食4日目を過ぎたあたりから、花粉症の症状がなくなり、断食終了後も再発することはなかった。

最終日の朝。長期間の断食をした人にはご褒美がある。朝食だ。メニューは、おかゆ、味噌汁、梅干し。

おかゆは、ほぼお湯。お湯にご飯が数える程浮いている。味噌汁は、具なしの味噌汁。食べるというよりは、飲むという言葉が正しい。おかゆは飲み物状態だ。

梅干しを食べた瞬間、舌先から全身にエネルギーが行き渡る。人生の中で3本指に数えられる、忘れられない食事の一つになった。

断食ダイエットでリバウンドする方法

1週間の断食生活で、100キロの友人は90キロに。57キロの僕は55キロ。

自分の体重は予想どうりの体重。友人の10キロ減は驚くべきものだった。

その後、友人と1週間ぐらいして再会した。水だけで断食1週間10キロ痩せて90キロになった友人。なんと1週間で102キロになっていた。12キロのリバウンド。0.1トンと呼ばれない日々は、1週間で終わってしまった。

1週間で12キロリバウンドする方法は、回復食も考えずに全力で食べたこと。

断食終了後は、胃腸の働きが鈍くなっているため、消化の悪い肉など食べないように禁止されていた。だが、友人は全力で肉を食べた。回復食という考えもなく普通に食べた。

断食をやるなら、指導者の言ったことに従うべき。断食生活に入る前以上の体重に、リバウンドしたくないのであれば。

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